「Tell me why」

2026.02.27 fri - 2026.03.15 sun

2026年2月27日(金)から3月15日(日)まで、グループ展「Tell me why」を2月27日(金)より開催いたします。

YBA(Young British Artists)と呼ばれる作家たちが活躍した1980年代~2000年代、日本もバブル崩壊や阪神・淡路大震災、インターネットの普及など、社会が大きく変わっていく時でもありました。そんな時代に生まれたアーティストたちは、現在の地球環境の変化、虚実入り乱れた情報が溢れるSNS、パンデミックや戦争など、ますます複雑化する世界をどのように見つめているのでしょうか。

「Tell me why」展では、様々なメディアを用いてそんな複雑な世界と自身との関りを探求し、新たな物語を紡ぐアーティストたちを紹介します。

漆を人と自然の媒介者と捉え、人間と非人間的な存在の関わりを見つめて漆画を制作する沖田愛有美。自己と他者の関係に介在する肉体や存在を主題とし、絵画や儀式的パフォーマンスを展開する倉敷安耶。印刷技術によるイメージの複製と、物質との往還を通じてドローイングを再定義する藤田紗衣。都市に残されたグラフィティを木彫へと再構成する葭村太一。

アプローチの異なる4組のアーティストたちの問いに耳を澄ませながら、複雑な世界をともに見つめ直す展示をお楽しみください。


展示概要

タイトル:Tell me why
会期:2026年2月27日(金)- 2026年3月15日(日)
オープニングレセプション:2月27日(金)19:00 - 20:00
出展作家:沖田愛有美、倉敷安耶、藤田紗衣、葭村太一
企画協力:入澤聖明(愛知県陶磁美術館 学芸員)、青木彬(インディペンデントキュレーター)
デザイン:鈴木晴奈(Design Studio hare)

開廊時間:14:00 - 19:00 ※月曜休廊
入場料:無料
会場:New Gallery|東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町 1階
URL:https://newgallery-tokyo.com/tellmewhy
主催:New Gallery


<作家プロフィール>

沖田愛有美

1994年岡山県生まれ。2024年、金沢美術工芸大学博士後期課程修了。石川県金沢市を拠点に、漆をメディウムとした絵画制作を行う。植物の樹液であり、制作者の予想を超えた変化をする漆を、人と自然をつなぐ媒介者であると捉え、人間と非人間的な存在との関わりを見つめる。近年では、自然環境と人の営みの相互作用、さらにそれらの関わりの中で紡がれてきた民俗や神話にも関心を広げている。
主な活動歴:2024年 「暦を運び、種を食(す)く」 白鷺美術、石川
2024年 「具象⇔抽象  —絵画において具象的なものが抽象的なものに変わる瞬間や契機、あるいはその反対の現象」 キュレーター 山本浩貴、ASTER Curator Museum、石川 2024年 「祝福は傷口を伝っていく」 クマ財団ギャラリー、東京  主な受賞歴:2026年 第17回 岡山県新進美術家育成「I氏賞」大賞 2025年 第3回 BUG ART AWARD ファイナリスト 2020年 佐藤国際文化育英財団 30期奨学生採択 2018年 クマ財団第2期生採択

倉敷安耶

1993年 兵庫県生まれ。茨城県在住。現在は東京と関西を拠点に活動。2018年京都造形芸術大学大学院修了。2020年東京藝術大学大学院修了。
一貫して、他者との距離について制作を行ってきた。宗教・ジェンダー・死・身体等の巨視的な領域から、職業・家族等に至る身近な領域まで、共同体とケアをモチーフにしている。転写技法を用いた平面作品を主軸にした他、共食をテーマとした儀式的なインスタレーションやパフォーマンスなどを行う。
主な受賞歴に秋元雄史賞「KAIKA TOKYO AWARD 2024」、入選「群馬青年ビエンナーレ 2025」、VOCA佳作賞「VOCA 2026」など。主な展示に「ニューミューテーション#5 倉敷安耶・西村涼「もののうつり」」(京都芸術センター/京都/2023)、「Dancing in the Boundary  -境界の中で踊る-」(NEWoMan横浜/神奈川/2024-2025)、個展「おまえの骨が軋むとき」(ARTDYNE/東京/2025)、 個展「祖母は屋敷にひとりで住んでいた。」(Live Art Gallery/東京/2025)など。

藤田紗衣

1992年生まれ。2017年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻版画修了。 ドローイングを起点に、シルクスクリーンやインクジェットプリントなどの複製印刷技術を用いて作品を制作する。ドローイングをアスキーアートに変換し陶に印刷する、手のひらサイズのドローイングを拡大して出力するなど、版を介した工程を経て、描くという行為、デジタルとアナログ、時間や場所との関係を捉え直している。主な個展に 「BLANK/BLANKET」kaamer(東京、2025) shvetams(島根、2025)「仮想ボディに風」ザ・トライアングル(京都、2022)「ハード/ソフト」I SEE ALL(大阪、2021)準備中(東京、2021)など。主なグループ展に「感性の遊び場」ANB Tokyo(東京、2022)「惑星ザムザ」小高製本工業株式会社跡地(東京、2022)「VOCA展 2022 」 上野の森美術館(東京、2022)など。出版レーベル「pharmacy」としてアーティストブックの制作、出版活動も行う。

葭村太一

1986年兵庫県生まれ。大阪芸術大学デザイン学科卒業。大阪を拠点に活動。 都市に刻まれた痕跡や記憶を起点に、彫刻や映像を通じて公共における「権利」や「実存」の変容をテーマに制作を行う。近年取り組んでいる「ランダムエンカウント」シリーズでは、Googleストリートビュー上の落書きを採集し、低解像度なデジタル情報を木彫へと翻訳・再構築。古典的な物質化のプロセスを通じ、情報の私有化と公共の記憶の変容を注視し、彫刻という実践を通じてその曖昧な境界線を問い直している。 主な展示に、個展「 ランダムエンカウント 」 CAPSULE(2025 年 / 東京)、個展「High Tide」Open Contemporary Art Center(2025 年 / 台北)、「BankART Life7 UrbanNesting:再び都市に棲む」BankART Station(2024 年/ 神奈川)、「Frieze seoul 2023 - フォーカスアジア- 」 coex(2023 年/ ソウル)がある。


<キュレータープロフィール>

入澤聖明(愛知県陶磁美術館学芸員)

1987年大阪府生まれ。京都市立芸術大学大学院修士課程芸術学領域修了。京都国立近代美術館キュレトリアル・インターンシップを経て、2015年から2017年までアサヒグループ(旧アサヒビール)大山崎山荘美術館で学芸員として勤務。2018年より愛知県陶磁美術館学芸員(現代陶芸)。専門は日本の近・現代陶芸史。芸術表現としての陶芸だけでなく、産業的な視点も軸として展覧会を企画。
近年の主な担当展は「ホモ・ファーベルの断片」(2022年)、「国際芸術祭「あいち」地域展開事業 底に触れる 現代美術 in 瀬戸」(2024年/副田一穂、芹澤なみき 共同企画)、「やきもの現代考ー混融 Mixed Meltingー」(2025年)。その他、国際芸術祭「あいち2025」にキュレーター(現代美術)として参画。

青木彬(インディペンデント・キュレーター/社会福祉士)

1989年生まれ。東京、京都を拠点に活動。首都大学東京インダストリアルアートコース卒業。一般社団法人藝とディレクター。アートを「よりよく生きるための術」と捉え、アーティストや企業、自治体と協働して様々なアートプロジェクトを企画している。 これまでの主な活動に「SENSE ISLAND/LAND|感覚の島と感覚の地 2024」ゲストキュレーター(横須賀市,2024)、戸田建設株式会社が行なうラーニングプログラム「APK STUDIES」ファシリテーター(TODA BUILDING,2025~)、まちを学びの場に見立てる「ファンタジア!ファンタジア!─生き方がかたちになったまち─」ディレクター(墨田区,2018~)などがある。出版物に『素が出るワークショップ』(学芸出版)編著、『幻肢痛日記』(河出書房新社)著。