wataboku 『TOUCH』
2025年5月16日(金)-6月8日(日)
- 開館時間:12:00 - 19:00 *月曜休廊
- 入場無料 / Admission Free
アーティスト wataboku による最新個展『TOUCH』を2025年5月16日(金)より6月8日(日)まで開催いたします。
watabokuは、制服姿の少女「SAI」を描いた幻想的なデジタルアート作品で知られ、SNSを通じて国内外で人気を博すアーティスト。これまでに日本国内に加え、アジアを中心に海外で個展を開催してきました。アーティスト活動にとどまらず、 yohji yamamoto 2022 S/S collectionとのコラボレーション、緑黄色社会「Mela!」Music Video、tuki.のアーティストビジュアルや楽曲『晩餐歌』のジャケットアートワークなど、ファッションや音楽をはじめとする多彩な領域へと表現の幅を広げています。
これまでwatabokuが発表した作品群を経て、ようやくたどり着いた“愛”というテーマを、本展『TOUCH』では全く新たな手法として「墨」という伝統的な素材を用いてユニーク作品として発表いたします。
watabokuが主に用いてきたデジタルの精緻な表現から一転、墨が紙に染み込む一瞬の表情を捉えた唯一無二の作品たちは、watabokuの創造性の新たな可能性を示します。
また、本展限定のグッズアイテムとしてTシャツやトートバッグ・バンダナ・ポストカードセットも会場にて販売予定。『TOUCH』の新作を絵柄にあしらったアイテムたちを会場で是非チェックしてください。
本展は、wataboku自身にとっても創作活動における新たな挑戦となる個展です。新たな表現の地平を切り開く本展を、お見逃しなく。

wataboku solo exhibition「TOUCH」ステートメント
この世界は、愛をテーマにした文学や映画、音楽、漫画やアニメといった多様な表現であふれています。そんな中で、自分がいまさら「愛」をテーマに作品を制作することに、大義や意味を見出せずにいました。
一昨年末、「傷」をテーマにした個展を開催し、数十点の作品を制作しました。その制作期間は、「傷を癒すために何が必要か」を自分なりに問い続ける時間でもありました。そして、痛みや傷を見つめる中で、いつしか目を背けていた“愛”という無視できない象徴の存在に気づかされました。
今回の展示では、これまでの個展で一度も使用したことのない技法をいくつも取り入れています。これまでは、デジタルデータを多様な素材に出力し、そこに加筆や別のマテリアルを施す形式で作品を制作してきましたが、本展ではデジタルデータを下絵にとどめ、和紙に直接出力したうえで、墨を用いたグラデーションや描き込みを行っています。
「TOUCH」というタイトルには、肉筆を多く取り入れた表現方法と、人と人との触れ合いを重ね合わせる想いを込めました。 これまで自分が磨いてきた表現とは真逆とも言える、「愛すること」「愛されること」を、自分自身の手で形にするという行為は、失われたピースを拾い集めるような時間であり、私にとっては非常に大きな意味を持つものでした。
単に愛を求めるだけでは見えなかったもの。渇望の果てに垣間見えた、どこか狂気めいたもの。そうした感情や気配が、この展示には詰まっていると自負しています。
「自分の絵で何ができるのか?」それは常に自分の中にある問いです。そして、愛を持って作品と向き合い、見る人の心をほんの少しでも動かすことができたなら、それこそが自分にとって“世界を変える”ということなのだと信じています。
wataboku
プロフィール
wataboku
日本人アーティスト。
オリジナルアイコンである制服の少女SAIをモデルにした作品をソーシャルメディア上で展開し世界中にファンを拡大し続けている。
2016年にポニーキャニオンより初のアートブック『感0』を発売。以降、国内各地での展示に加えアジア圏を中心に海外数都市で個展を開催。近年は現代アーティストとしても活動の幅を広げている。
代表的な仕事に yohji yamamoto 2022 S/S collection でのコラボレーション 、専門学校 モード学園(東京・大阪・名古屋)2022年度TVCM、緑黄色社会「Mela!」のMV、tuki.のアーティストビジュアル、「晩餐歌」のジャケットアートワークなど。
最新画集『VSI』がパイインターナショナルより発売中。
