nina 『AfterBirth』

2024.3.14 thu - 2024.4.21 sun

  • ※会期を延長しました
  • everyday 11:00 – 19:00
  • 入場無料 / Admission Free

ninaは、東京藝術大学在学中にYOASOBIデビュー曲「夜に駆ける」のミュージックビデオとジャケットを手がけ、楽曲の世界観を表現した抒情的なビジュアルで大きな注目を集めました。数々のタイアップ及びパーソナルワークにおいて初期から一貫して描き続ける女の子のポートレートは、ペールカラーを用いた特徴的なトーンによって表現され、リアルとバーチャルの狭間にいるようなアブストラクトな存在を探求するninaの作品世界を象徴するシリーズとなっています。

本展「AfterBirth」では、ディスプレイを介したデジタルのコミュニケーションが全盛となった現代社会で失われつつある生々しい身体性をテーマに、これまで描き続けてきた人間像の内面=本能、ありのままの姿をあらわにする完全新作の作品群を発表します。油彩を用いた平面作品やドローイングをはじめ、立体作品やディスプレイ作品など、複数のメディアを用いた表現手法にトライした構成となっており、情感あふれる世界観の核心に迫る展覧会となっています。ninaが描く色や光を通じて表出する人間の奥底に宿るものは、どのような姿形で「誕生」するのでしょうか。この度初個展となるアーティストninaの新たな展開をぜひご覧ください。

ninaによる作品の初販売に加え、本個展のために作られた限定のシルクスカーフなどのアパレルアイテムや新作イラストをあしらったグッズにもご注目ください。

nina

Artist Statement

これまで様々な縁や機会に恵まれ、たくさんの場で作品を発表させていただきました。その過程で自分の内に積み重ねてきた思考の断片を繋ぎ合わせ、ようやく新たな実を成すことが出来ました。

この度、初めて個展を開催させていただきます。

この展示は「身体を忘れたくない」という思いを中心に据えています。
日々、機械に依存し、情報の洪水に押し流されながらも自己を拡張し続ける日々の中で、私は人としての軸を失いかけていると感じていました。このまま自己を拡張し続ければ、いつか軸も本能も全てを忘れ、霧のように消えていってしまうのではないか、そんな恐怖がずっと胸の中にありました。
本当に信じるべきものはきっと、もっと等身大なものです。目の前の愛すべき人、手に残る感触、それらが結局全てなのだと信じたい。そんな思いをもとに、この展示を組み上げていきました。

ここまで自分の独りよがりな部分を明らかにするのは初めての経験で、自分の内に抱いていた拙い信念を言葉にし、チームと共にそれを掘り下げていく時間は非常に贅沢で幸せなものでした。生まれて初めて自分の輪郭を捉えたような錯覚を覚えています。

ぜひ、足をお運びいただき、新たな挑戦を共に見届けていただければ幸いです。どうぞお楽しみください!

nina

  • 主催:New Gallery
  • 展示ディレクション: CON_

ninaにいな

アニメーション表現を軸に、音楽、アパレル、出版など様々なフィールドで作品を手がけるアーティスト。独自の色彩感覚とタッチで世界観を作り上げ、注目を集めている。
2018年に自身初の書籍である「セキララマンガ 眠れぬ夜に届け」を執筆、出版。「椎名林檎(生)林檎博’18-不惑の余裕-」では一部バックアニメーションを、「YOASOBI ARENA TOUR 2023 “電光石火”」では一部映像演出を務めるなど幅広く活躍。
また、香取慎吾×祐真朋樹のブランドである「JANTJE_ONTEMBAAR」のイメージムービーへアニメーションを提供するなど数多くの映像作品をてがけ、2019年に制作したYOASOBI「夜に駆ける」のアニメーションMVは2.7億回再生を記録している。
2021年、2023年にはラグジュアリーブランド・COACHのPOP-UP展でインスタレーションを担当。
その他にもVT Cosmeticsのキャンペーンでブランドの世界観を落とし込んだ大型のイラストレーションを渋谷、新宿で展開するなど、表現・活躍の幅をますます広げている。
2023年11月24日にアーティストネームを「藍にいな」から「nina」に改名。