Special Feature
2024.06.18
羊文学という「庭」を耕す庭師たちの物語──「"ひみつの庭" inspired by 羊文学 - 12 hugs (like butterflies)」haru.インタビュー
メンバーに捧げる「ひみつの庭」
──あらためて、展示開催に際しての感想を聞かせてください。
haru.:正直に言うと、準備期間はちょっと病みかけていました(笑)。周りのスタッフや参加してくださるアーティストの方々が本当に頑張ってくれていて、「こんなに人を巻き込んでしまっている……」というプレッシャーが重たかったんです。でも結果的に、自分ひとりではとても生み出せなかったような作品たちが揃うことになったので、やってよかったという気持ちです。
──来場される方々には、どんな風に楽しんでもらいたいですか。
haru.:さまざまな要素がこれでもかと散りばめられた空間になっているので、立ち止まりたいところで自由に立ち止まって、それぞれの時間を過ごしてもらえたらと思います。あとは、「もう一度アルバムを聴いてみよう」って思ってもらえたら嬉しいですね。
私自身も今回展示を作るにあたって、アルバムを何度も何度も聴き直したんです。それによって自分のなかでも楽しみ方が広がったし、楽曲に紐付く記憶も増えて、自分にとってもあらためて大事なアルバムになったなという感覚がありました。なので、みなさんにもぜひ「こんな解釈もあるんだな」とか「自分もちょっと何か作ってみようかな」とか、そんな風に感じてもらえたらと思っています。
──羊文学のメンバーには、どんな風に見てもらいたいですか。
haru.:ステートメントにも書いたんですが、とにかく羊文学のみんなが健やかに制作を続けてくれたらというのが一番の願いなんです。自分でも「お前は誰なんだ」と思いますが……(笑)。でも、本当にそう思ってるんです。だから今回も、実はメンバーに一番見て欲しいなと思って作っていました。3人が展示を見てちょっとでもワクワクしてくれたり、「次は何をしようかな」って前向きな気持ちになってくれたら、それが一番嬉しいですね。
- Text by Tomoya Matsumoto
- Photos by Naoki Takehisa